ども!ガンダムカードビルダー(GCB)にはまってるタロイモです^^プレイ記録やら、戯言やら、気ままに更新していきま~す(´▽`)
ジオンのタロイモ GCBまったりプレイ録
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逆巻く宇宙 03
2008-02-14-Thu  CATEGORY: オリジナル小説
『右舷居住ブロック、制圧!』
『艦尾射撃管制室、制圧!』

右耳のイヤホンから聞こえてくるのは、順調にグラーフ・ツェペリンの制圧が進行している報告。

『機関室、制圧!』
『艦首、メインブロック制圧しました!』

グラーフ・ツェペリンの掌握は、ほぼ完了したに等しかった。けれど・・・











「・・・で、中佐。これはどういうことか?」

艦隊司令官執務室。

 私を含め5つの銃口にさらされながらも、タロイモ大佐は書類から目を上げることなく、いつもと変わらない、まるで振るわない戦果を咎めるような、穏やかな口調のまま。

「大佐・・・」

 わからないはずはない。今起こっている出来事がわからない人ではない。わかっていながら、動揺することも、憤ることもないこの余裕。タロイモ大佐の雰囲気に呑まれる・・・呑まれてはダメだ。生唾をのみこむ音が、部屋中に響き渡るかのような錯覚を覚えた。

「大佐、独立遊撃軍の指揮は、今後私が執ります。大佐は、こちらで大人しくして頂きますよう。」

 必死で、絞り出した声。イニシアチブは私が握っているはず。握っているはずなのに、この重圧は・・・

「ふむ?」

 そこではじめて、タロイモ大佐は書類から目を上げた。正面から私を見据え、机の上で両手を組む。穏やかな瞳。焦りも、怒りもない。

「それは、総帥府からの指令かな?そうであれば銃を突きつけるまでもなく、私は従うが?」

 息をすることが、苦しい。自動拳銃を握りしめる自分の右手が、小刻みに震えていることに今頃気付いた。

「キシリア少将閣下から出ている指令であれば、従うことはできないな。」

 知っている上で、敢えて投げかけてくる言葉。私も、私に付き従う4人の親衛隊達も、タロイモ大佐のその存在感に気圧されていた。

「・・・大佐に、選択する権利はないのです。この艦は、私達が、掌握しました。」

 本当に?本当に、掌握できているの?

「そのようだな。なかなか、見事な手際だ。」

 まるで、士官学校の講義のよう。私は・・・今の私は、採点される立場ではない!

「大佐!」

 ドン!と、鈍い衝撃が右腕に伝わってきた。自動拳銃から立ち上る硝煙の向こう、タロイモ大佐は変わらぬ瞳を私に向けていた。

「し、司令?」

 発砲した私に、一番動揺したのは親衛隊達だった。撃ってはならないと厳に命じたのは私自身だ。タロイモ大佐に、直接危害を加えてはならないと。もちろん、当ててはいない。弾は大佐の右肩を掠め、執務室の壁に穴を穿っただけ。

「当てるつもりのない銃であれば、脅しにもならない。違うか?中佐。キシリア閣下より、傷付けてはならないと厳命が下っているだろう?」

 ぎり、っと私は奥歯を噛んだ。この人は、どこまでも見抜いている。この人に傷を付けることが、キシリア様にとって致命傷となることも。

「事を穏便に運ばねば、ギレン総帥がキシリア閣下を失脚させるに足る十分な要因になるからな。」

「だからこそ、強引な選択もあるのですよ?大佐!」

 ぴたりと、タロイモ大佐の眉間に銃口を向ける。体の震えはいつの間にかおさまっていた。しっかりと、大佐の目を見据える。

「ふむ・・・で、私の身柄を抑えれば制圧は完了かな?」

「・・・大佐の実戦部隊のことですか?」

 グラーフ・ツェペリンを抑えただけでは、独立遊撃軍の掌握が完了したとは言えない。ティベ級、ムサイ級、ザンジバル級、それぞれの艦長達は、こういった事態においては独自の判断を下すよう、裁量権が与えられている。特に、デラーズ少将の乗るティベ級、タロイモ大佐の実戦部隊はもっとも警戒すべき艦。だからこそ、すでに手は打ってある。

『司令!ティベ級が一隻、艦隊から離脱しています!』

 イヤホンからの声に、逆に私は大佐の采配に感嘆の念を抱いた。おそらく私が配属された時から、この事を想定していたのだろう。何かしらの合図とともに離脱を行うように、と。

「さすが、ですね。大佐。」

「そうかな?」

「ですが、そうであることは想定の範囲内です。私も馬鹿ではありませんから。」

 そうだ。すでに、手は打ってある。

「ふむ・・・?マレット大尉かな。」

 私がグラーフ・ツェペリンの制圧を開始すると同時に、マレット大尉もデラーズ少将の座乗するティベ級の制圧に向かっている。行動開始前に、ティベ級の艦内にこちら側の兵士も乗り込ませてある。

「大佐の実戦部隊も、間もなく制圧が完了します。それでも、まだ何か手がおありですか?」

 私の、勝ちのはずだ。

「・・・ふふ。」

 小さく、タロイモ大佐は笑った。自嘲的な敗北の笑いではない。引っかけ問題にはまった学生を見る教官のような・・・

「大佐・・・?」

『司令!くそ、やられた・・・』

 マレット大尉の怒気をはらんだ声が、イヤホンから響いてくる。

『この艦に乗っているのは、デラーズ少将だけだ!後は他の艦に・・・』

『・・・イモコ中佐、かな?エギーユ・デラーズだ。』

 マレット大尉の声が遠のき、重厚な声に変わった。タロイモ大佐と同じ、焦りのない落ち着いた声。

『司令に危害は加えていまいな?残念ながら、大佐の実戦部隊はすでにこの宙域を離脱した。前にばかり気をとられす・・・』

 そこで、ぶつりと音は途絶えた。マレット大尉がマイクを切ったのか・・・

「そういうことだ。」

 タロイモ大佐は、穏やかな表情のまま。

「ムサイ級ペールギュントを、もらったよ。旧式の艦だ。特に支障はあるまい。」

「いつの間に・・・」

 ティベから、ペールギュントへのMSの移送。気付かないはずがない。

「なに、やりようはいくらでもあるさ。全ての乗員が中佐の支配下ではない。補給物資のコンテナに隙間を作るとか、な。最近の中佐の戦績から、こういう動きが近いだろうと言う予想もたっていたことだ。」

「・・・大佐の方が、上手だったと言うことですか・・・」

「そうかもしれないし、そうではないかもしれない。そんなことよりも、離脱したペールギュントがこの先どこに向かうか、ではないかな?」

 そうだ。ここで悔やんでいても仕方ない。次の手を考えなければ。

「戦力を持ったままの離脱だ。このまま総帥府に駆け込むとも思えまい?」

「・・・一戦交える、と言うことですか?」

 離脱後、反転。グラーフ・ツェペリンに強襲を仕掛けてくる、そうタロイモ大佐は言っているのか。

「貴方達は、ここに残ってタロイモ大佐の監視を!大佐、この部屋から出ませんように。腕や足なら、撃ち抜いてもさして支障はありませんから。」

 これが、脅しになるのか・・・最後までタロイモ大佐の顔色を変えることができないまま、私は執務室を背にする。

「全士官をブリーフィングルームへ!」

 いつもより早足で歩きながら、内心の暗澹とした思いを噛みしめる。タロイモ大佐の部隊との戦闘。もっとも、避けたかったこと。

「・・・やって、みせるわ。」

 部隊の指揮において、タロイモ大佐を上回ることを証明しなければ。





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